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生きとし生けるものの営みはいつだって普遍なんだよ。【おおかみこどもの雨と雪】 [映像・音楽]

この週末は両日とも曇天で時折、雨が混じって肌寒かったですね。
おかげでウォーキングには持ってこいの条件でしたので伸び伸びと歩き切る事が出来ました。
月曜からはまた夏らしい陽射しが戻ってくるので体力と相談しながらのウォーキングへとシフトしていかざるを得ないですからね。
 
そんな土曜日はお昼からいつものシネコンへいそいそと出掛けたのでした。

Rain_and_Snow_001.jpg
もちろん、観に行ったのはサマーウォーズからほぼ三年待った細田守監督作品【おおかみこどもの雨と雪】です。

タイトルから察するにどんなファンタジーかと思いましたがいやいや、これは宮崎あおいさんが声を演じる女子大生「花」の子育て奮闘記であり、子供たちが自立するまでの13年間を描く物語でした。旦那さんが大沢たかおさんが声を演じるおおかみおとこの彼がねぇ、アッという間に退場してしまうので、すごく驚いてしまうんですが、そこからはもうぐいぐいと物語に引き込まれていくんですよ。女手ひとつで年子の姉弟「雪」と「雨」を育てる事になる件はおおかみこどもという特殊事情を抜きにしても現代が抱えるシングルマザーの事情に被ります。
おおかみこどもである事がばれてしまわないように、人との関わりを避けて富山の山奥、中でも特に人里離れた廃屋に移り住んでいく事になるのですが、結局、周りの村人たちが助けてくれるあたりなんか、田舎を持つ身としては田舎のおっちゃん、おばちゃん達の優しいお節介を思い出して懐かしみ雫を目に浮かべてしまいましたけどね(*^^*)


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↑カーソルを合わせると(iPhone/iPadの場合はタップすると)裏表紙に切り替わります。
父子家庭に育ち、早くにそのお父さんを亡くし奨学金で大学に通う「花」が可憐ではないにしろ、華奢な体で自給自足のための畑を開墾する件は子供の頃から鍬を持たされた事がある私としては危なっかしくて観てられませんでした。その辺りは、菅原文太演じる「韮崎のおじいちゃん」目線になってる事に気付きちょっと苦笑いしてしまいました。
この作品、子育て奮闘記であり子供たちがおおかみか人間かの選択をし、自立していくお話しでもあるのですが、同時に山奥で不便なために過疎化する村の歯止めとして廃屋になった空き屋を村役場が都会からのリタイア組に安く貸して村を存続しようと奮闘する現実にもある問題も丁寧に織り込んでいるので作品の懐が実に深いものになっています。
 
夏休み最初の土曜日と言うこともあって親子連れ、しかも少し疑問が残る鑑賞態度の方が目立ってましたけどがどれほどの方が我が身に置き換えられたでしょうか(笑)
まぁ、「雨」と「雪」がスクリーン内でハプニングを起こす度にそこかしこで笑いが巻き起こってたので身に置き換えずとも優しい気持ちになって劇場を後にされた事は間違いないと思いますが。
 
さて、「雨」と「雪」は果たしておおかみと人間、どちらの生き(逝き)方を選んだと思いますか?
是非、劇場で確かめて観て下さいね。



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