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こんな生き様に憧れる!【映画・のぼうの城】 [映像・音楽]

この週末は土曜日は好天、一転して日曜日は荒天と目まぐるしかったですね。
このレビューを書いてる今もシトシト秋雨が降り続けていてうっすらと冷気が床を這ってる気がします。
 
そんな週末でしたが土曜日はいつものシネコンでは上映がなかった『のぼうの城』を観に六本木ヒルズまで足を伸ばしてきました。

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『のぼうの城』の存在を知ったきっかけは店員佐藤さんのブログで拝見しての事だったのですが、知ってしまった後は週末、映画を観ない週はない程の映画好きな私としては予告編を見るにつけ、公開が愉しみで仕方なかった作品なんです。本来なら昨年の九月に公開されてる筈だったのですが、折しも昨年の三月の東日本大震災を鑑みて公開が丸々一年以上、延期されてしまっていたのでした。

現代のお話しではなく、戦国時代のお話しとはいえ戦国時代に秀吉が毛利攻めに使った水攻めとそれを見て憧れてしまった石田三成が本作で行う二度の水攻めのシーンが確かに今、観ても身の毛がよだつ程の迫力だったので昨年、公開をしないと決めた関係者方の判断は間違ってなかったと思いました。
パンフには公開を延期にしたので水攻めのシーンから直接、人が流されるシーンなどは修正・削除され、舞台となった忍城(おすじょう)があった行田市の街並みがエンドロールに流れるのですが、そこに春の行田市の風景が追加でインサートされたと記されてありました。
実際、パンフは観終わってから読んだので、エンドロールをリアルに観てる時はそんな事は露知らず、この行田市の桜の風景を見ると何故か、そこでのぼう様(成田長親)を演じる野村萬斎氏以下、劇中のキャストの面々がにこやかに花見してる様がオーバーラップして来たかのような印象を強く受けたので、まんまと嵌まったんだなぁと一人、得心した次第です。


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この作品はほとんど前情報を入れずに観たのですが、奇才・野村萬斎氏の独壇場的な作品かと思いきや、確かに彼以外、「のぼう様」を演じる事は叶うまいと思う一方、実に配役の妙であたかもそこに皆が存在してるかの様な錯覚に何度も襲われました。
そして、特筆すべきは「のぼう様」が実に武士としては木偶の坊扱いで家中の者にも思われており、領民からも馬鹿にされてるのかと思いきや僅か500人の軍勢対20,000人の石田三成率いる関白軍と言う図式になる事で実は領民から信望されていた事が露わになっていきます。ある意味、坂本龍馬や豊臣秀吉を筆頭とする“人誑し”とは対極を成す存在ながら、実に生き生きと人生を謳歌してる様に思えました。
それにしても本編のクライマックスである水攻めに対してあんな破り方があったとは思いもよりませんでしたけどね(笑)


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ちなみに合戦シーンがあるので何度となく首が飛んだり斬撃するシーンがあるので、そう言うのが苦手な方はそこだけ目を瞑ったとしても作品全体として語ってるのは人の生き様だったりするので実に愉快に愉しめる作品になってると思います。
時代劇と言うには余りに規格外な作品でしたけどね。
個人的にはまさかぐっさんが武将役で出てくるとは思わなかったのとエンドロールで芦田愛菜ちゃんのクレジットを見て、どこにいたっけって思える程、馴染んでいたのが驚きでした。
 
出来ればスピンオフで「のぼう様」と甲斐姫の件を観てみたい気がしますが、それは脳内で完結させる事にして、原作・脚本の和田竜氏の他の作品も機会があったら読んでみようと思います。



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