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魅せる映像化の難しい作品だね、これは。【万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-】 [映像・音楽]

二日前の日曜日は「映画の日」でしたので本来なら封切り日に観る処ですがこの週末は映画だけでトリプルブッキングになるので敢えて一日ズラして安く観る方を選択しました(笑)
いやぁ、年間60本を越える場合、鑑賞料金も馬鹿になりませんからこういう策は必要ですよね(^_^;;)

観てきたのは私にとっては『千里眼』シリーズの作者としてしか知らない松岡圭祐氏の『Qシリーズ』として広く知られる小説をベースに『GANTZ』、『図書館戦争』を映像化した佐藤信介監督がメガホンを取ると言う事で全く原作も何も知らない状況で観てきました。

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結論から言うと原作の知識がなくても、愉しめる知的エンターテイメントになっていました。ただし、予告などで引用されてるキャッチがミスリードを引き出す仕掛けなのでそこに注視して見てしまうとずっぽり嵌って最後にあーーそー言う事かと言う事になるのでより愉しめるのではないでしょうか(笑)

私はと言えば、『ダ・ヴィンチ・コード』以来のフランス・ルーブル美術館内での撮影敢行とあって、高精細な映像を期待していたのですが割とあっと言う間にルーブル内でのシーンが終ってしまって残念だった事とこの作品の肝であるダ・ヴィンチの名画『モナ・リザ』が40年ぶりに日本にやってくることになったので現地の臨時学芸員を選出する為の試験[ルーブル美術館側が提示した複数の『モナ・リザ』から本物を見極めると言うもの]が見てすぐ分かるトリックだった事、そもそも予告で散々出ていたコピー、『モナ・リザ』の瞳の中の文字を見た研究者は脳に異常を来たすと言う件そのものがそもそも本作品の根幹の犯罪計画によるフェイクである事に早い段階で気付いてしまったので愉しさが半減してしまいました(爆)

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観終わってこのレビューを書くに当って調べて驚きましたが『Qシリーズ』のキャッチフレーズが「面白くて知恵がつく 人の死なないミステリ」なんですね。
確かに綾瀬はるかさん演じる主人公“凜田莉子”の超薀蓄とも言える的確な知識を観察眼と合わせていく様は鑑定と言う名を借りた推理だよねぇと思ってたので腑に落ちたのでした。またこのシリーズの刊行ペースが異常に早いのも読んではいませんが一つ一つのトリックや謎は大した事はなくても複数掛け合わせ鑑定っぽくみせる事で纏め上げてるライトミステリーとも取れる作品群なのではないかと感じました。電子書籍にでもなっていたら纏めて読んでみたくなりました。
 
最後に真犯人とその意図の謎解きが物語冒頭のトリックの置き換えや主人公を騙す時に使ったフェイクの意趣返しだったりで構成されてる辺りは絶妙で( ̄ー ̄)とさせられましたが、果たして映画化第二弾があるかどうかはまた別でしょうね。むしろ、テレビシリーズ化した方が良いんじゃないかなぁと思う作品でした。



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