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20年間温めていた甲斐があった作品だね。【映画・舞妓はレディ at TOHOシネマズ 錦糸町】 [映像・音楽]

昨日もお昼過ぎから映画を観に出掛けておりました。
土曜日に比べて陽射しも強かったですが上手く日陰を歩けばとても過ごし易かったですね。
 
そんな麗らかな天気にぴったりな映画でしたね、【舞妓はレディ】は。

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実は周防正行監督の映画を劇場で観るのは初めてですが、この作品で良かったなぁと思えるものでした。ミュージカル仕立てである事は直前まで知らなかったので多少、ミュージカルに抵抗のある(観てて小っ恥ずかしくなるだけなんですが)私ですが【アナと雪の女王】の時と同様、色々工夫されててすんなりと作品の世界と同調できて愉しめました。
何より、観てる方達が自然と同じシーンで大爆笑になる和やかな雰囲気がエンドロールが上がるまで続きましたからね。
なんでそんなに笑いが巻き起こるかと観てない方には分からないのでザクッとあらすじを掻い摘んでみます。

青森から出て来た上白石萌音ちゃんが演じる“西郷春子”なる津軽弁と鹿児島弁のハイブリッド鈍りがきつい少女が三十路前の舞妓はん“百春”(演じるは田畑知子さん)が一人だけしか居ない「下八軒」と言う花街の老舗お茶屋「万寿楽(ばんすらく)」で京都弁を覚え、花街のルールも舞妓はんとしての修行もこなし本物の舞妓はんになるまでを描いております。

このハイブリッド訛りを矯正するのが“西郷春子”が押し掛け舞妓志願にやって来た時、偶然居合わせた長谷川博己さん演じる京大学の言語学者“京野法嗣”なんですが、もう嵌まり役としか言いようがない立ち居振る舞いに笑いが増幅されたと言っても過言ではないでしょう。やはり訛りって笑いを誘うんですよね(笑)


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それに脇を固める俳優陣も素晴らしく周防作品には欠かせない竹中直人さん演じる<男衆([おとこし]と読み、舞妓はんや芸奴はんの着付けから身の回りの世話までする男性)>青木富夫がキレまくりの演技ですし、舞台となる老舗お茶屋「万寿楽(ばんすらく)」のおかみ“小島千春”役に富司純子さんだし、割と春子に厳しく当たるねえさん芸奴・里春役に周防監督の奥様・草刈民代さんなどなど、和服の似合うベテラン女優の方々が花街の雰囲気を醸し出しつつ、ミュージカルまでこなすそのギャップにも笑いが立ち籠めっ放しでした。
実は春子の母は一春と言う元芸奴はん(早くに亡くなった設定なので写真だけの瀬戸朝香さん)であり「万寿楽(ばんすらく)」とは因縁浅からぬ関係が徐々に明らかになっていき、もうここしかないと言うポイントで主だった登場人物が知る事となる瞬間はほろりと来ますのでハンカチ必須です(`・ω・´)キリッ
しかも春子の色々な行動だったり癖で実は気付いていた人たちが居てそれも一緒に分かるんですがもうね、小ネタの伏線仕込み過ぎな上に完璧に回収する周防監督の計算には脱帽でした。


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でも、なんと言っても主演の上白石萌音さんがどんどん磨かれていって元ネタであるあのヘップバーン演じる『My Fair Lady』のイライザが立派な淑女になるがごとく本物の舞妓はんとして立派になりややもすると女性としての色気やちょっとした魔性まで匂わせる様にキリリとなる様は圧巻です。
 
と言う訳でパンフも普段、我々に馴染みのない花街の事が細かく勉強できる仕立てになってますので、再読してこの映画も来週、フリーパスを使って再度、観て来たいと思います。私の誕生月の映画ってあまり心に響くものってなかったんですが今年は当たり年かもしれません。フリーパスをこのタイミングで取得しておいて大正解でしたね(^_^)b



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