SSブログ

理りを料り、刻を越える縁(えにし)!!【ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜 at MOVIX亀有】 [映像・音楽]

11月に入りようやく秋から冬への落ち着きを取り戻しましたね。
やはり、春までの間、静かに力を貯め込む準備と備えの季節はこうでなくてはなりません。

さて、今日も映画のお話です。
これから正月映画の波が押し寄せてくる訳で、一昔前なら11月封切りの映画はパッとせず期待される事が少ない作品が多かった筈なのに、昨今は年柄年中バラエティに富んだ作品が公開される事が増え、11月と言えど映画好きにはお休みする月じゃなくなった様に思います。



↑カーソルを合わせてクリックすると(iPhone/iPadの場合はタップすると)別ウィンドウで展開します。

で、今回、お送りするのは過度の期待もなく題材が料理と言うだけで観てきてしまった【ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜】になります。
毎度の如くほぼ予告編での情報しか知らず臨んだのですが、予告で語られたミステリーと言うキャッチコピーに妙に引っ掛かっていて、どんな展開になるのか全く読めませんでした。そもそも原作がある作品だと言う事も知りませんでしたし、ね。

Last_Recipe_001.jpg Last_Recipe_002.jpg
↑カーソルを合わせてクリックすると(iPhone/iPadの場合はタップすると)別ウィンドウで展開します。

実の処、主演の二宮さんより何故か西島さんのシーンの方が多いと言う噂だけは嵐ファンの知り合いから聞かされてしまっており、その情報が片隅に引っ掛かってしまった事で、素直に作品と対峙出来なかったのですが、それが却って良かったかもしれません。
主人公が周りを信用出来ず、孤立し人として終わりそうな人生の岐路において、人として立ち直る事に必要な旅を用意立てたのは誰なのかと言う視点で言えば確かにミステリーに仕上がっています。その謎が紐解かれると共に主人公の出自が明らかになる様は彼のルーツを辿る旅であったとも言えます。と、同時にそんな旅を経て(つまりミステリーが紐解かれ)孤独に思えた主人公が実は色んな人に愛されていた事に気付かされ、立ち直る結末に対して何重にも仕掛けられた伏線が一つ一つ丁寧に回収されていく様はまるで作品でキーとなる「大日本帝國食菜全席」が「Recipe 1933〜」に変化していく様に重なり、至極爽やかなエンディングを迎えます。
 
なので観終わってからこのパンフの裏表を観ると、観た人だけが(⌒ー⌒)出来て、中々に良いものでした。なおパンフには劇中を飾った様々なレシピも掲載されており、思わず挑戦してみたくなるのも実に良い仕掛けだと思います。今年はエンドロールまでをしっかり作品として描くものが多くて個人的には頭の先から尾っぽの先まであんこが入った鯛焼きみたいで大変好ましく思います。
 
この作品、10年前に観たらきっと一番響いたかもしれません。
私にとってはそう言う意味で反省と希望を感じる作品になりました。



nice!(6)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

nice! 6

コメント 0

Facebook コメント