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虚と実を描き切るための150分だったね!【八犬伝 at MOVIX川口】 [映像・音楽]

昨日も秋晴れとはいかず雨絡みの天気でした。
今日も朝方は雨の様ですね(T . T)

さて、そんな今日は金曜の夜、観て来た映画のお話です。



それは山田風太郎先生の小説「八犬伝」を「ピンポン」でお馴染みの曽利文彦監督が脚本も手掛け実写化した【八犬伝】です。

ちなみに正直、直前まで観に行くかどうか迷っていました。
と言うのも私にとって「八犬伝」の「虚」の部分である滝沢馬琴先生の「南総里見八犬伝」が心のバイブルだからです。だから今までのメディア化で唯一許せたのはNHKの連続人形劇「新八犬伝」だけなのです。それをよりによって「ハガレン」で大不評を買った曽利監督で実写化って大丈夫なのか?と不安しかありませんでした。ただ心惹かれた部分もあって「実」の部分である滝沢馬琴先生と葛飾北斎先生との交流を描いた人間ドラマの部分を馬琴先生を役所広司さん、 北斎先生を内野聖陽さんが演じられているってところでした。

観終わってみれば、思ったより「虚」の部分も南総里見八犬伝から逸脱する事なく描かれていて良かったです。ただ、南総里見八犬伝をちゃんと知らないと名場面集的に「実」の部分の進行に応じて挿入されているので何の事やらになる可能性も含んでいます。それにやはり曽利監督のCGは相変わらず軽いので八房が大地を踏み締めて走ってる様には見えなかったり、クライマックスの玉梓との闘いがあっけなく終わったりとモヤモヤ感は少し残ります。玉梓役の栗山千明さんや船虫役の真飛聖さんがとても良かった部分に助けられた感ありでした。八犬士役も少しイケメンを揃え過ぎてて終盤の闘いで誰が誰やらになるのが惜しかったかな。
 
まぁ、そんな不満も役所広司さんの馬琴先生の南総里見八犬伝に捧げた28年に及ぶ人生部分の演技が素晴らしく虚実交わったラストシーンで終わったので良きって事にしますわ。 それにしても「仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌」を今でも頭に刻みつけられてるほど子供の頃インパクトが強大だった南総里見八犬伝が完成を見るまでに28年も要した事に敬意を評してまた読み返したいなぁ。


※関連リンク

等価交換にもなってないわなぁ。【鋼の錬金術師 at MOVIX亀有】


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