2012年9月7日は、遂に『踊る大捜査線』が幕を閉じると共に最後の祭りを始める日でもありました。 当然、私は初日に観てきましたよ。
丁度、今の職に就いた頃に始まった作品であり、組織と言うものに妙な疑問だったり蟠りを感じていた頃でもあったので見事に嵌まりまくりましたからね。 もしかするとガンダムより見返した回数は多いかもしれません(爆)そんな思い入れのある作品もいよいよフィナーレと言う事と金曜日公開と言う事もあって素直にレイトショーで観了して来ました。
言っときますけど、レイトショー料金に釣られたんじゃなくて仕事を休めなかったからですからね(`・ω・´)ｷﾘｯ今回は前作の2年9ヶ月後の3日間を描いてる訳ですが、冒頭のタイトルバックの映像が本当に終わっちゃうんだなぁ、そして最初のドラマからのキャストを紹介する演出がもう凄いの一言です。アフターエフェクトで作ったのだろうと思うのですが良くもまぁ膨大な過去映像から上手く正面顔のシーンだけを抽出してオーディエンスたる我々にその歴史を見せつけてくれるなぁと言うものでした。あのタイトルバックだけは毎度、一回観ただけではホント、情報量多すぎてただただ唖然とするばかりです。
そして、踊ると言えば毎度、毎度の冒頭の外連味たっぷりの一体、何やってるの？湾岸署の面々はと言う劇中劇とでも言える悪のりなりきりシチュエーションは今回も健在でした。内容はこれから観る方の為に伏せますが、散々、予告などで使われた台詞やすみれさんの旦那って？と言う疑問はこの冒頭で明らかになりますのでご心配なく。
それでも敢えて言うなら、「俊ちゃん」「すみれ!!」って事です。
最後の〆のエンドロール写真もそれですから(爆)そして今回のパンフはなんとこんな湾岸署の機密書を入れた風の封筒に入って渡される訳ですが、これも実は内容に絡んでいて劇中では違う封筒が後半出てくるんですね、何度となく。
一回目は恐らく観ている側も「何でそんな勧告してんだよ!!」ですし、逆に返す刀で再度、封筒が出てくる時はそう来なきゃと溜飲を下げる事が出来るんシーンに繋がるのです。まさか、封筒一つでこんなに一喜一憂させられるとは思いませんでしたわ。そして、その二度目の封筒のシーンでは“警察行政人事院情報技術執行官･横山”役のあの人が主役二人を救い、もう何度となく何様だよと思っていた二人に引導を渡してくれる事になるんです。あーー漸く二人の約束が果たされるんだなぁとしみじみしてしまう訳です。
何となくきっとそう言う役回りだろうなぁと思って観ているとどんどん感情移入出来てとても愉しい映画でした。ちなみに尺はOD1ほど短くありませんが126分に収まっているとは思えない密度感でした。OD3がこのFINALの為の遠大なる布石だったとしても長すぎましたからね。 ↑カーソルを合わせると(iPhone/iPadの場合はタップすると)パンフの裏表紙へ。
毎回、こんな表紙のパンフですが、そんなドンパチにならないのに普通に拳銃を構えてる構図が何とも外連味たっぷりで良いのですが、今回は今まで以上に音でドキドキさせられます。クライマックスシーンまで比較的サラウンドは抑え目なだけに心臓の弱い方はお気を付け下さいませ。この音でOD1とOD2において出来れば最も観たくないシーンがフラッシュバックしますから。
その直後、とんでもないものが踊り込んで来ますから、しかもそれが二人の躍り(敢えてそう言う表現です)に繋がるのでハンカチをご用意の上、臨んで下さいませ。
最後に今回は不幸にもOD2の後にいかりや長介さんが亡くなられた事を思い出させられるかのようにすみれさんの上司役であった小林おさむさんまで公開を待たずに亡くなられていた事をエンドロールで知り、愕然とする訳です。そして今作である意味、この世界感を支えた脇の面々が退場になるのでもう永遠に続編は作られないまま、踊るファンの心の中で新たなる希望となった青島と室井の活躍は綴られる事でしょう。
本広監督の映画好きの性格からして敢えてスターウォーズの一作目にして第四部でもある『新たなる希望』とサブタイトルを付けられた今作がもう本当に作らないという宣言であると私は受け取りましたが、皆さんはどう受け止められる事でしょうかねぇ。
いやぁ、珍しく一緒の回を観た方々が誰一人、場内が明るくなるまで立たずに『踊る』との名残を惜しんでる様に見えました。こんな風に場内が一体になる映画は久しぶりでした。
公開中にもう二回は観に行きたいですねぇ(*^^*)