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じんわりと滲みるわ♪ 【映画 ぶどうのなみだ】 [映像・音楽]

今回の台風でも各地で相当数の被害が報道されてますからそんなに安穏とした気分で居ていい場合じゃないのですが、台風一過とは良く言ったもので一段と過ごし易い季節になりました。 もうこのまま台風は打ち止めにして穏やかな秋になって欲しいものです。
 
そんなこれからの秋に相応しい映画をこの間の週末に観てきたので今日はそのレビューです。


観て来たのは【ぶどうのなみだ】です。
映画を観る度に予告が流れたのと大泉洋さん主演という事もあり、私にしては珍しい選択をしたのですが選択して大正解でした。内容は大泉さん演じる元指揮者で黒いダイアモンドと呼ばれる「ピノ・ノワール」と言う品種の葡萄を育てるアオと亡くなったお父さんの後を継いで小麦を作るロクに 染谷将太くん、そんな北海道は空知にやって来てアンモナイトを掘るエリカに安藤裕子さんという三人を主軸に織り成すヒューマンドラマなんですが、個々のトラウマとの向き合い方と絡ませ方がとても自然で繊細なんですよね。


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脇を固める助演の方々も田口トモロヲさんにキタロウさん、りりィさん、大杉漣さんに江波杏子さんと何れも名の知れた方々で実に大人なドラマが展開され、とても居心地の良い時間に浸れます。

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ちなみにパンフレットは何とこんなミニサイズです。
iPhone 5sとの対比で大きさは分かって頂けたでしょうか。
大き過ぎる傾向にある映画のパンフにあってこのサイズ感を含めて、映画の身の丈にあった清々しさがあって私は好きです。
予告編の情報しか知らずに臨んだので冒頭の大泉さん演じるアオがタクトを振るうのが何かの心象風景的描写かと訝しんでしまいましたが、突発性難聴特有のあの聴こえなくなるノイズに苛まされるアオを見て、あーーそうか、彼はこれで指揮者でいられなくなったのかと理解出来ました。私も若い頃にストレスで発症した事があるので、少しだけアオの境遇に身を重ねて観てしまいました。幸いにも私は軽かったので治りましたが、もしあのまま聴こえなくなってたら人生、どうなっていただろうと考え込んでしまいましたよ。


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そんなアオが葡萄作りに没頭するのは何処か逃げである事は明白で他の二人にも何処か逃げの部分が見え隠れしながら周りの大人たちの何とも言えない包み込むやんわりとした雰囲気が反応して大団円とは言わないまでも幸せに満ちて終わりを迎えます。
まぁ、劇中の料理が美味しそうで終わった後にワインを飲みたくなったのは言うまでもありませんけどね(笑)
 
最後に【ぶどうのなみだ】、それは、きびしい冬を乗り越えて春を迎えた葡萄の木が雪解け水をいっぱい吸い上げて、小さな枝から落とすひとしずくなんだそうです。そんなひとしずくと人生で味わう悲しい涙とお天気雨、そんな掛け合わせが織り成し熟成していく極上とは言わないまでも上々な人生のワンシーンと言うファンタジーに浸れる事、間違いの無い映画でした。



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