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OZからUへ!!! 【竜とそばかすの姫 -BELLE- (IMAX レーザー/GTテクノロジー) at grand cinema sunshine】 [映像・音楽]

東京五輪の開会式から数日が経ちました。
連日の真夏日の中、粛々と各競技も進行されていましたが、台風8号が向かって来ている影響で天気は下り坂でちょっと心配ですね。

さて、そんな夕方から雨模様な今日、お送りするのは公開二日目に実は“grand cinema sunshine”「IMAX レーザー/GTテクノロジー」シアターで観ていた映画のお話です。まさか三週連続でIMAXのスクリーンに足を運ぶとはねぇ(^_^;



その映画とは細田監督の三年振りの新作【竜とそばかすの姫 -BELLE-】です。今作は【サマーウォーズ】以来となるインターネット上に広がる仮想空間を舞台にある事がキッカケで歌えなくなった片田舎の高校生・鈴と謎の存在・竜が現実で生きていく事を勝ち取るお話です。

勝ち取ると言うと【サマーウォーズ】や【バケモノの子】のクライマックスを想像しがちですが、どちらかと言うと今の世界が抱える一つ一つは小さいかもしれないけど出来る事なら消し去りたい心の闇の部分と対峙する少年少女の物語であり、その結末に疑問を抱く方もいらっしゃる様です。個人的には母の本籍地であり、仁淀ブルーで有名になった仁淀川と鏡川を有する高知県の片田舎を舞台に繰り広げられると言う事で製作発表以来心待ちにしていたのですわ。

舞台となる仮想空間も新たに「U」と定義され【サマーウォーズ】の際の「OZ」に比べて更に巨大な空間となり、アバターも「As(アズ)」と呼称されるのですが、「As(アズ)」を生成する際に、両耳にはめるTWS(完全ワイヤレスイヤホン)風のガジェットを介して生体情報を解析する設定には、( ̄ー ̄)とさせられました。現実のTWS(完全ワイヤレスイヤホン)の上位機種にも耳の形を測定してノイキャンの効き具合などを調整するものがもう存在していますから、きっとそんな現実からインスパイアされた設定なんでしょうね。クライマックスで主人公の鈴を護ろうとする現実世界での知人、友人が揃って装着する両耳にはめるガジェットが形は様々なれど「U」の字が蒼く光る事がお約束となっていて、映画の中の世界では「U」が誰もが認める仮想空間である事を語っており、【サマーウォーズ】の時のケータイ片手に応援と被るシーンが意外と好きです。


BELLE_001.jpg
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鈴の「As(アズ)」であるBELLが「U」で認められBELLEとなり、謎の竜と出会い、「U」の中だけでイキイキとしていた鈴が現実世界でも一歩前へ踏み出すまでが描かれているとなれば鈴/BELLEの演技が重要になるじゃないですか。なので、オーディションで選ばれたとは言え、初めてお名前を聞く中村佳穂さんで大丈夫なの?と思いながら観始めた瞬間にその演技に魅了され、冒頭での歌唱シーンはもう圧巻の一言でした。マクロスに端を発するアニメーションにおけるDIVAの中でこんなにも演技とその歌声に魅了される方に出逢えるとは思いませんでしたから。
鈴を取り巻く人々のキャスティングもほぼ声優ではなく俳優や歌い手の方で固めて更に外堀りをベテランの声優陣が囲み、音楽監督を務められた岩崎太整氏の試み、キャラクターや世界観の構築に当たり、世界中から参加されたJin Kim氏やEric Wong氏に上国料勇氏など、前例のない試みのピースがかっちり嵌まった細田作品の集大成になったのは間違いないと思います。
きっと三年後には新作が発表されるのも間違いないでしょうが、自ら創り上げたこの高い指標をどう越えられるのか楽しみにしつつ、もう何回か劇場に足を運びたいと思います。


※関連リンク

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