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遠足(えんそく)が「とおあし」と呼ばれていた頃のお話。【サムライマラソン 1855 at MOVIX川口】 [映像・音楽]

二月も残す処、今日を含めて三日となりました。
去年は時間の流れがもっとゆったりとしていたと思ったのに今年は早く感じます。
こんな事ではいけないと気を引き締めて後十ヶ月過ごそうと思います。

さて、そんな今日はこの間の金曜の夜、観て来た映画のお話です。



観て来たのは佐藤健さん主演ながら「キャンディマン」のバーナード・ローズ監督作品でもある【サムライマラソン 1855】です。この作品は予告を観たのが割と最近で全くのノーマークでしたが原作があの【超高速! 参勤交代】シリーズの土橋章宏さんとあって期待して初日に臨みました。
この映画は掻い摘むと史実にある「安政遠足(あんせいとおあし)」と呼ばれる安中藩(現在の群馬県安中市)の藩主・板倉勝明が1855年(安政2年)、同藩藩士の鍛錬のため、藩士96人に安中城門から碓氷峠の熊野権現神社までを走らせた徒歩競走をモデルに創作したお話となっております。この「安政遠足」は日本におけるマラソンの発祥と呼ばれており、今も「安政遠足 侍マラソン」として毎年五月に開催されているそうです。来年は“東京五輪”開催と言う事もあって「東京2020参画プログラム」になっておりエンドロールにもその印が掲げられていました。

SAMURAI_MARATHON_1855_001.jpg
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唯一の懸念点は本作のメガホンを外国人監督が取ると言う事でどうなるのかと思ったのですが中々、日本人監督とは視点も違いますし、そもそもこの監督は極力一台のカメラによる長廻しで本番とリハーサルの境目なく撮影されたり、突然、脚本にない事を求めたりされたと言う事でガヤのシーンなど普通なら入れないかもしれない人々の囁きや小言みたいな音もサラウンドで入って来たりして、そう言う点が面白かったです。ただし、【超高速! 参勤交代】シリーズを思い描くとユーモアたっぷりでは全くないので拍子抜けすると思います。
 
また、佐藤健さん主演と告知していますが全然、そんな事はなくむしろ狂言回し的な役回りにも思え、むしろ原作ではほとんど出番のなかった安中藩藩主・板倉のご息女・雪姫(演じるは小松菜奈さん)に冒頭から最後までスポットが当たっている様に感じました。しかも、パンフや予告などで語られている佐藤さん演じる安中藩勘定方である唐沢甚内の役回りが全く的外れに書かれているので余計に混乱します。ネタバレになるのでその件はここでは割愛しますが、結局の処、この作品は主役不在で、黒船来航に起因した江戸幕府の混乱が小国である安中藩にも少なからず影響を及ぼしたと言う事で「安政遠足」に関わった全ての演者による群像劇に終始するものでした。
後は血飛沫が久しぶりに多くて、そう言う時代劇を好まない方は元号が変わった五月に公開が予定されれいる【居眠り磐音】に期待した方が良さそうです。


※関連リンク

時間やカネがなくても、情けと知恵があれば切り抜けられるんだよ(笑)【超高速! 参勤交代】

帰って来た爆笑時代劇!!【超高速! 参勤交代 リターンズ】


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